【書評】藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?

藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?

藻谷浩介さん、経済成長がなければ僕たちは幸せになれないのでしょうか?

最近読んだ中で、ダントツで面白かった。

経済のことよくわかんなくても、すごくわかりやすいはず!!

悲しいほどに経済学の矛盾点が浮き彫りにされる。

島根県でのコミュニティデザイン事例もたくさん紹介されてて、なんだかうれしくなった。

 

「そもそも、私たちの目標は何だったのだろう。」

この問いかけは神だと思う。

経済の成長は本当に人を幸せにするのか?

もしそれが幻なら、

それでしか価値を測れない社会はどうすればいいんだろう?

 

そりゃ、経済が中心の資本主義社会において経済成長を否定するのは

青臭いガキの理屈だと思う。

ビジネスマンとして問題がある。

今でもそう思う。

 

でも、それでもいいんだと思えた。

【書評】「フクシマ以後」の生き方は若者に聞け

「フクシマ以後」の生き方は若者に聞け

「フクシマ以後」の生き方は若者に聞け

 

ジェネレーションギャップがどうしてこんなにもあるのかよく分かる本。

オトナに対して思ってたことをすべて代弁してくれる。

 

これまでのオトナは「今日がんばったら、明日はもっと良くなる」と思って働いてきた。需要はどこまでも伸び続け、経済はどこまでも果てしなく成長していくと本気で思っていたんだろうか。

かたや、バブルが弾けたあとに育った若者は、そんなのは「おとぎ話」だって肌で感じている。
このご時世、頑張ることの費用対効果って昔ほどあるのだろうか?

 

こんなことを書くと、人として疑われると思うのだけど、

3.11以降ずっと言われている「日本を元気に!」「がんばれニッポン!」

っていうスローガンに、とてもむなしさを感じる。

 

たぶん、日本っていう国は、もう元には戻らない。

それは、変えようがない事実だと思う。 

 

でもそれって、そんなに悪いことじゃない。

少なくとも若者には。

 

これからどうなるのってそんなことは知らんけど、

大切なのは、「もう今までとは違う」っていう認識で、

それを意識して生き方を見つめなおすことなんではないかと思う。

 

よく考えたら、学生時代は「チイキヲゲンキニ!」ってばっかり言ってたなぁ(苦笑)
あのころの自分と腹を割って話してみたいなぁ。 

【書評】ポストモダン・マーケティング~顧客志向は捨ててしまえ!~

ポストモダン・マーケティング―「顧客志向」は捨ててしまえ!

ポストモダン・マーケティング―「顧客志向」は捨ててしまえ!



珍しく人から借りた本。


最近、プログラマーとして「アジャイル開発」っていう開発手法 をお勉強中

お客さんに満足してもらえるようなモノを作るために、顧客志向(てか、お客さんにも開発チームに入ってもらう)で開発を進めていくってやつ

すげー面白いんだけど、「顧客志向」に走りすぎかなぁと思って読んでみた。

 

この本の主張は、「顧客にすり寄るあざといマーケティングはもう飽きられてる。顧客を追うマーケティングより、追われるマーケティングを!」ってところのようだ。

  モテる人は、異性を追わせるって話を聞くけど、たぶん一緒なんだろうな。

 

読んでて思ったのは、『なんのために顧客志向を捨てるのか』っていうこと。
この本の場合「企業として、もっと利益を上げるため」

でも、それもなんかしっくりこなかった。

 

アジャイル開発ってのは、なによりも顧客のためを考えた開発手法で、「どういうシステムを作ってほしいか」の前に「顧客が何をしたいのか」を考える。
顧客のためになることを、顧客がトンチンカンなことを言って邪魔するんだったら徹底抗戦も辞さないw

 

たぶん、本当の意味での顧客志向って、顧客に対して本音でぶつかるって、そういうことなんじゃないかと思う。

けど、普通そんなこと言ってたらビジネスになんない。

プログラマーってすごい恵まれた幸せな職業だと、つくづく思う。

まぁ、まだ何にも知らないから、たぶん1年後は違うこと言ってる(笑) 

「ふゅーちゃーせんたー@ 」とは??

「ふゅーちゃーせんたー@ 」とは、

つまり 、お茶会 です(爆)

いい大人がカフェに集まって 美味しいケーキなんかを食べながら、
最近興味のあることを

みんなで、あーでもないこーでもないと おしゃべりをする場です。


話す内容は、集まるメンバーによります。 
今は、 技術系のニュースや社会系のニュースを話すことが多いです。

やってることも、集まるメンバーによります。 
今は、「まったく関係ない2つのことを、ブレインストーミングでがんばってつなげてみよう」的なワークをすることが多いです。

 

基本的にきまった形はありません。


 でも、根っこの揺るがないところは、


「いろんな人と話をするのは楽しい」 

というところなんじゃないかなと思います。

 

「私は、こういう話がしてみたい。」

けど、あんまり周りの人と話せない。

 

そんな人はきっと楽しいと思います。

 

みなさんの参加をお待ちしております(`・ω・´)ノ 

【書評】それがぼくには楽しかったから

 フィンランドに住む1人のコンピュータおたくの青年が、世界中にオープンソース運動を巻き起こし、一躍有名となった。 
   彼の名はリーナス・トーバルズヘルシンキ大学在学中に「Linux」というコンピュータのOSを作り出し、インターネット上で無料でソースコードを公開した。OSといえば大企業が開発した商用のものだけで、かつソースコードを公開することはタブーといわれていた時代に、彼の試みは驚くほどの大反響を巻き起こした。 
   彼は決して野心を持ってLinuxの開発に臨んだわけではなかったが、結果的にLinuxは研究者や開発者、学生などで構成されるUNIXコミュニティで爆発的に広まり、今日ではマイクロソフトのウィンドウズを脅かすまでに成長した。 
   本書には、このリーナス・トーバルズLinux開発物語から、彼自身の心温まるプライベートの話題までが、幅広く取り上げられている。技術的な話ももちろんあるが、コンピュータ関係の人物を取り上げた自伝としては、比較的一般向けにわかりやすく書かれている。 

それがぼくには楽しかったから (小プロ・ブックス)

それがぼくには楽しかったから (小プロ・ブックス)

  • 作者: リーナストーバルズ,デビッドダイヤモンド,風見潤
  • 出版社/メーカー: 小学館プロダクション
  • 発売日: 2001/05/10
  • メディア: 単行本
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PCのOSのLinuxの開発者の自伝。
世界中の人たちがインターネットを通じて物事に取り組むのって、ものすごくワクワクする!!

世界中を巻き込んだLinuxの開発プロジェクトを最初に起こした人はいったい何を考えていたんだろうと思い購入。

難しいコンピュータ用語ばっかり出てきたら、すぐ読むのやめようと思ってたけど、めちゃくちゃ読みやすかった。

 

リーナス・トーバルズはものすごい欲のない人で、達観しているという印象を持った。
行動経済学を少しかじったからわかるけど、公平さ、誠実さに勝るものはないと強く実感した。

人生の意味とは?って問いが一番最初にあって、これがすごく的を得てると思った。

すなわち、ものごとにはステージがあって「生存」⇒「社会的秩序」⇒「娯楽」を必ずたどる。

たとえば戦争は最初は生き延びるためだったけど、主義主張を通し社会的秩序を守るための戦争になり、今ではゲームやショッキングな映像を提供するための娯楽になっているという指摘。セックスなんかも、生存からだんだん娯楽になってる。


じゃあ、人生の意味は?
人生の意味も同じように移り変わって、「生存」⇒「社会的秩序」⇒「娯楽」 になっていくそうな。

 

世の中には「~のために!」って頑張る人がたくさんいる。(こういう人は個人的にあんまり嫌いじゃない。)

志はすごく立派なんだけど、ようやく違和感持てるようになってきた。

それは、「~のために」って思ってやることは、本当に「~のために」なっているのか。ってところ。

今まで「地域のために」って活動している人たちにたくさんあったけど、尊敬する人はみんな「自分が楽しいから」って理由で楽しそうにやっていた。

その姿は、どんな言葉を並べるよりも、雄弁にその人を語っていたと思う。

 

「社会的秩序」も突き詰めちゃうと、自己満足以上のなにものでもない。

それに気づいて開き直っている人って、すごく素直に感情が出てて、

輝いて見える。

そんな人を目指したい。


異論はいろいろあると思うけど、

「生存」⇒「社会的秩序」⇒「娯楽」

はものすごく腑に落ちるなぁと思ったのでした。

【書評】空白

2010年12月から井上雄彦の体調不良により休載が続いていた『バガボンド』が、
2012年3月より連載を再開する。その約1年半のあいだ、iPadア プリで描かれ、
Twitterで公開された「Smile」シリーズ、3.11東日本大震災、京都・東本願寺の依頼で制作された屏風「親鸞」公開など、
さま ざまな事柄が動いていく中で、しかし『バガボンド』は長い沈黙を保ち続けた。

この間、井上雄彦は、何を考え、どう変化してきたのか。
そして、なぜいま、『バガボンド』を再開したのか。
そのすべてのプロセスを、井上自身がはじめて、そしてあらためて語り下ろした。

空白 (Switch library)

空白 (Switch library)

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バガボンド大好きなので、思わず購入。

自分にとってのマンガについてものすごく抽象的に語ってた。
もう、本当に言葉ってなんて情報が少ないんだろうと悔しくなった。
この人の言ってることわかりたいなぁ。
バガボンドをもう一回読み直してみようか!   

 

 「人が見る自分は鏡に映る自分」なんかじゃなくて、

「人が見ている僕はその見ている人が見たい僕。だからその『僕像』が語り得るものは僕ではなくて見ている人自身じゃないか」

という箇所でガツンと来た!!

 

コミュニケーションにおいて受け手ってすごく大事で、

最初の印象で、その後の話の受け取り方が決まったりするもんね。


相手が自分に対してどういう接し方をするかを観察することで、相手の考え方とかわかったりするものなのかな。 

 

バガボンドファンで仏教も興味がある人にはお勧め!

2012/9/23 ふゅーちゃーせんたー@しまね

広島でよく参加させてもらってた、「己想会」さんのワークショップを島根でもやりたい。てか、絶対おもしろくなるから、絶対やりたいと思ってた。

 

名前は、いろんな人に参加してほしいから、ちょっと調べたらなんとなくわかるようなのがいいかなということで、最近よく聞く「フューチャーセンター」を使いたいという話になった。
カタカナはスーパーみたいだし、英語は高尚すぎるということでひらがなに。 

 

当初は島根でやることが絶対おもしろいと思う理由として以下のことを考えてた。

① 人材の多様性がハンパじゃない

NPOも盛ん、行政の人もすごい頑張ってる、学生もいろいろ動いてるし、熱い技術者もたくさんいる。ものすごい多様性とそのクオリティの高さ。
②おもしろいことをしている人が多い

島根では、本当にいろんな人がいろんな活動をしてて、おもしろい、人が輝いてる。
③ 異業種の人が交流する場が少ない

技術者なら技術者、学生なら学生、社会人なら社会人で固まってるような気がする。あんまりバックグラウンドの違う人とアイデアを交わす場ってない。

 

が、しかし!

今日実際島根でやってみて想像以上に楽しかった。

これはなんでかを分析してみた。

 

①アイデアの合致の仕方がハンパない。

広島の己想会さんでは、学生7割・社会人3割くらいの割合で4~6人くらいでやってた感じ。技術面にすごく興味関心が強くて、アウトプットはものすごくSFチックでエキサイティングな未来になる!!

でも、ものすごくSFチックなので、なかなか自分の未来としてとらえるのが難しいとも感じる。


@しまねの第一回では、防災という観点や行政のシステム、技術者目線の最新の業界の動向だったり、 とにかく、それぞれが社会経験に基づくリアリティのあるアイデアをアウトプットし、それがお互いのバックグラウンドで変換されて新しいアイデア、価値観になる。
その過程を見るのはものすごく刺激的だった。


これは、もしかしたら、社会人になってしまうと実経験に引きずられて、なかなかイノベーティブなアイデアが 出ないということかもしれない。

だけど、自分にとって実用的なアイデアを得るのも、それはそれでとても面白いと実感した。

 

②松江には、想像以上に行ってみたいカフェが多い

松江の喫茶店の多さ、レベルの高さはものすごく意外だった。
カフェめぐりの口実にするのも、ものすごくアリだと思う! 

③想像以上のハングリーな感じ

自分の知っていることをシェアする勢いがものすごい。
それはみんなそれぞれ多様性を保ちつつ、島根が好きというところで共通意識を持っているからだと思う。 
 必然的に島根に関係のあるアイデアになってくるから、アイデアへの食いつき方がものすごくハングリーなのかなと感じた。

以上、簡単にですが感想。

めちゃくちゃ面白かったからぜひ続けていきたい!!!